秘密な恋愛

​「急に緊張してきた···」

「あはは、大丈夫だよ。全部佑陽くんに任せな? 昨日だってさ、色々頑張ってくれたんでしょ?」

​「···うん」

​昨日、佑陽が自分にしてくれたこと。緊張している芽依のペースに、どこまでも優しく合わせてくれたことを思い出すと、胸がキュンと切なく締め付けられる。



​その時だった。
照れくさそうに俯いた芽依の、
髪の隙間からチラっと覗いた首元に、
気づく由奈。

​「ふふっ。佑陽くんって、本当に芽依のこと好きだよね」

「えっ?」
​唐突な言葉に芽依が顔を上げると、由奈はニヤニヤしながら、自分の首元を指先でトントンと触って見せた。

「見えちゃった、ここ」
​「へっ!? あっ、これは、ねっ!」

鏡で見た赤い痕を思い出して、芽依は完全にキャパオーバーになり、大慌てでわたわたし出す。

​「愛されてるねぇ〜?」
「由奈っ!」

​顔を真っ赤にする芽依。
由奈は嬉しそうにケラケラと笑っている。

​それからもしばらく、2人の恋バナは続いた。時間はいくらあっても足りないくらい、冬のカフェの片隅で、2人は楽しそうにおしゃべりを弾ませて過ごした。