秘密な恋愛

それから···
休み時間。 廊下を歩いていた芽依。

廊下の窓際には佑陽が。

(···佑陽くん)
視線が合いそうになった瞬間。
ドクン···
心臓が強く跳ねる。

(だめ···今、無理···)
反射的に視線を逸らし、
そのまま横をすり抜けてしまう。

「芽依···」


それを横から見ていた翔多。

「まぁ。···がんばれよ」
とポンっと肩をたたく。

「やべぇ。さすがに心折れるかも」

“このままじゃまずい” と内心、佑陽は焦る。



昼休みになり。
机におかれた、可愛くラッピングしてある
サンドイッチを、じっと見つめる芽依。

「··これ、もしかして佑陽くんの?」

「いつもの癖で、つい··」

「あげてきなよ」
その言葉に 芽依は少し考え込み

「行ってくる」
と サンドイッチを持ち、立ち上がった。





1組の前。
(って言っても、やっぱり無理かも···)

このまま帰ってしまおうか、迷っていると

「芽依ちゃん?」

と翔多が声をかけた。


「翔多くん!あのね···っ」

芽依はサンドイッチを翔多に差し出す。

「えっ?」
「これ、佑陽くんに···」

翔多は差し出されたサンドイッチと、
芽依の顔を交互に見る。

「芽依ちゃんから渡してやったら?」

その言葉に 芽依は、困ったように笑い
小さく首を振る。

「今はちょっと··」

翔多は少し考え込み

「分かった。」
とサンドイッチを受け取る。

「ありがと」
ほっとしたように笑う芽依。
けどその笑顔が、 どこか寂しそうで。



「なぁ、芽依ちゃん」
「ん··?」

「俺が言ったところで··なんだけどさ。悪気があるわけじゃねぇんだよ、佑陽。それだけは分かってやって」

芽依は少し、驚いたように目を瞬かせ

「···うん」
と頷く。

「じゃあこれ。渡しとくな」