秘密な恋愛

その頃。
廊下を早足で歩きながら、
芽依の胸はずっとざわついていた。

(なんで逃げたの私···)

“ちゃんと話すって決めたのに”

その言葉が何度も頭で繰り返す。

グイッ
「ちょっと、芽依ったら···」

後ろから芽依を 掴むのは、由奈。

「由奈··」
「なんで逃げちゃうのっ。佑陽くん、話そうとしてたじゃない」

「だって〜···。なんか、緊張しすぎて···」

“はぁ··” と由奈はため息を着く。

「分かるけどさ。私も、翔ちゃんと喧嘩した時とか、悩むし。··でも、このままじゃ嫌でしょ?」

“うん··”
と芽依は頷く。

(分かってるのに。目があったら、ギュって苦しくなる····)



一方。 昇降口で立ち尽くす佑陽に

「なぁ、そこ邪魔なんですけど〜」
と後ろから、軽く蹴りを入れる翔多。

「芽依に嫌われたかも、俺」

「はぁ??」

それから佑陽は 芽依との事を翔多に 話した。

「お前が悪い」
迷わず、ハッキリと伝える翔多。

「分かってる」
グダ··と机に塞ぎ込む佑陽。



「まぁ。大丈夫だよ。芽ちゃんきっと、こわいだけだって」

ニッと笑い、佑陽を元気付けようとする翔多。

「何であんなこと言ったんだ俺···」

嫉妬とは言え、 初めからやり直すと決めたのに。

自分から突き放すような 発言をしてしまった事に 後悔する佑陽。

「後悔する暇あったら。避けられてでも、ちゃんと話しに行けよ」

「かっこわりぃ··」

「だな」

「即答しすぎだろ」
思わず、顔を上げる佑陽に翔多は、ふと笑う。