ウィステリアに来てから
早くも半年が過ぎた。
エルヴィンは学校に通い、
毎日が眩しいほど充実している。

その姿を見るたびに、
シルヴィアの胸にも、
じわじわと熱が灯り始めていた。

──自分も、何かしたい。
──誰かの役に立ちたい。
──この国で、“自分”として生きてみたい。

そんなシルヴィアの想いを、
エルヴィンは優しく後押しした。

「興味のあることなら、何でもやってみるといい。
 君が何かを選んだなら、俺は心から応援するよ。」

エルヴィンの言葉に押されて
シルヴィアは自分探しを始めた。