スーツ案がまとまり始めた頃、
ミレーヌは少し躊躇い、
手をぎゅっと重ねた。
「その……ひとつ、お願いがあるんです。」
エラとシルヴィアが同時に顔を上げる。
「もし……もし可能なら……」
ミレーヌは恥ずかしさを押し殺すように、
けれど希望を宿した声で言った。
「私の──ウエディングドレスも作ってくださいませんか?」
部屋の空気が一瞬静止する。
エラは目を丸くした。
「……もちろん、できないことはないけれど。でも、私たちはドレスは専門ではないわ。
そんな大切な服を、どうして私たちに任せてくれるの?」
「私が大好きなブランドだからです。私みたいな一般人が皇室に嫁ぐなんて、今でも動揺してるんです。Elara&Lanoisのスーツはいつも私に勇気をくれました。だから皆さんが作ってくれたウエディングドレスを着れば、きっと前を向けると思ったんです!」
ミレーヌの熱のこもった声に、
エラは眉尻を下げて微笑む。
「そう言ってもらえて光栄だわ」
シルヴィアも胸に手を当てる。
「私も嬉しい……!
あなたの“人生の物語”の一章を、私たちの手で彩れるなんて。」
ミレーヌは涙をぬぐいながら微笑んだ。
「フィリップも……皇太子殿下も私の意見に賛成してくれています。」
エラがペンを走らせる。
「じゃあ決まりね。
あなたがハイドランジアの未来へ進むための、
最高のドレスを作りましょう。」
ミレーヌは深く頭を下げた。
「どうか……よろしくお願いします。」
ミレーヌは少し躊躇い、
手をぎゅっと重ねた。
「その……ひとつ、お願いがあるんです。」
エラとシルヴィアが同時に顔を上げる。
「もし……もし可能なら……」
ミレーヌは恥ずかしさを押し殺すように、
けれど希望を宿した声で言った。
「私の──ウエディングドレスも作ってくださいませんか?」
部屋の空気が一瞬静止する。
エラは目を丸くした。
「……もちろん、できないことはないけれど。でも、私たちはドレスは専門ではないわ。
そんな大切な服を、どうして私たちに任せてくれるの?」
「私が大好きなブランドだからです。私みたいな一般人が皇室に嫁ぐなんて、今でも動揺してるんです。Elara&Lanoisのスーツはいつも私に勇気をくれました。だから皆さんが作ってくれたウエディングドレスを着れば、きっと前を向けると思ったんです!」
ミレーヌの熱のこもった声に、
エラは眉尻を下げて微笑む。
「そう言ってもらえて光栄だわ」
シルヴィアも胸に手を当てる。
「私も嬉しい……!
あなたの“人生の物語”の一章を、私たちの手で彩れるなんて。」
ミレーヌは涙をぬぐいながら微笑んだ。
「フィリップも……皇太子殿下も私の意見に賛成してくれています。」
エラがペンを走らせる。
「じゃあ決まりね。
あなたがハイドランジアの未来へ進むための、
最高のドレスを作りましょう。」
ミレーヌは深く頭を下げた。
「どうか……よろしくお願いします。」



