「やっぱり、私たちのブランドを知ってもらう機会が必要だと思う。」
「あぁ、それは俺もずっと考えていた。どこか良い場所はないだろうか。」

大がかりな舞台は無理でも、
サロン的展示を開催したい。

そう考えた二人は
リディアやエラの人脈を使い、
友人たちの小さな集いで
「服の着心地」をまずは体験してもらうことに。

すると、
その集いに来ていたある女優志望の女性が
ある一着を気に入ってくれて、
その服を着て街を歩いたところ、
斬新なデザインが注目を集めた。
それから注文が一着、二着と入ようになる。

一方、
シルヴィアはリディアのアシスタントと並行して、
エルヴィンの原型やスケッチのモデルも務めた。
着心地に関してフィードバックして、
少しでも二人を支える。

シルヴィア自身がデザイン画を描く機会も増え、
エラとエルヴィンの会話の橋渡しになることも。
三人での制作風景は、
やがて顧客にも伝播する“ブランドの物語”となる。