今日は卒業式前日だから、授業は午前中でおしまい。
藤也と帰りたいけど、藤也は卒業式の準備があるからまだ帰れない。
だから、図書準備室でお昼だけ一緒に食べてる。
「毎年、生徒会と園芸部が卒業式の準備してんだよ」
「生徒会はわかるけど、なんで園芸部?」
「花束とか体育館に飾るアレンジとか園芸部で用意してるから」
「ふうん」
頷くと、藤也はしかめ面になった。
「……もうすぐ親父も来るし」
「なんで?」
「花束やアレンジ作るの、うちでやってるから」
「なるほど」
藤也は今朝、登校前からその準備を手伝っていたらしい。
うちの高校だけじゃなく、近所の小学校や中学校で使う花や、個人の注文もあるから、ご両親とおじいさんおばあさんだけじゃ足りなくて、バイトや親戚にも頼んで大忙しみたい。
「大変なんだねえ」
「ほんとだよ。俺、試験前なのに、親父に言ったら『その程度で落ちる成績なんだ』って言われるし」
「厳しいんだね」
あのイケオジ、穏やかな顔だけど言うことキツ……いや、藤也そっくりだわ。
言わないけど。
「そういうわけだから、午後は一人で勉強しろよ。明日も俺は片付けあるから、メイサの勉強見らんないしさ」
「うん。がんばる」
「もう86日目だし、しっかりしてくれ」
「大丈夫だよ。いつまでも藤也の足は引っ張ってられないからね」
「はいはい、期待してますよ、先輩」
お弁当を片付けて、藤也を見送る。
ポケットの中の紙をギュッと握りつぶした。
……一昨日の1年生からの手紙は、昨日の分も駅で捨てていこう。
藤也と帰りたいけど、藤也は卒業式の準備があるからまだ帰れない。
だから、図書準備室でお昼だけ一緒に食べてる。
「毎年、生徒会と園芸部が卒業式の準備してんだよ」
「生徒会はわかるけど、なんで園芸部?」
「花束とか体育館に飾るアレンジとか園芸部で用意してるから」
「ふうん」
頷くと、藤也はしかめ面になった。
「……もうすぐ親父も来るし」
「なんで?」
「花束やアレンジ作るの、うちでやってるから」
「なるほど」
藤也は今朝、登校前からその準備を手伝っていたらしい。
うちの高校だけじゃなく、近所の小学校や中学校で使う花や、個人の注文もあるから、ご両親とおじいさんおばあさんだけじゃ足りなくて、バイトや親戚にも頼んで大忙しみたい。
「大変なんだねえ」
「ほんとだよ。俺、試験前なのに、親父に言ったら『その程度で落ちる成績なんだ』って言われるし」
「厳しいんだね」
あのイケオジ、穏やかな顔だけど言うことキツ……いや、藤也そっくりだわ。
言わないけど。
「そういうわけだから、午後は一人で勉強しろよ。明日も俺は片付けあるから、メイサの勉強見らんないしさ」
「うん。がんばる」
「もう86日目だし、しっかりしてくれ」
「大丈夫だよ。いつまでも藤也の足は引っ張ってられないからね」
「はいはい、期待してますよ、先輩」
お弁当を片付けて、藤也を見送る。
ポケットの中の紙をギュッと握りつぶした。
……一昨日の1年生からの手紙は、昨日の分も駅で捨てていこう。



