負け犬のメイサちゃんは100日後に本当の恋を知る

 今日も放課後は藤也と図書室で勉強!

 カバンを抱えて図書室に向かっていたら、渡り廊下で呼び止められた。


「三枝先輩、今日も須藤くんを一人占めするつもりですか?」


 正面に1年の女の子が3人、立ちふさがっていた。


「……は?」

「須藤くんはみんなのものなんです。先輩だからって抜け駆けしないでください」

「何言ってんの?」

「図々しいと思いませんか? ケバいバカのくせに、須藤くんを一人占めして!」


 ……今更になって、柊ちゃんの気持ちがわかる。

 柊ちゃんも、私なんかにわかられたくなかっただろうに。

 何て、返そうか。


「はい、そこまで」


 迷っていたら、いきなり左右から耳を塞がれた。


「え!?」


 見上げると藤也がニヤッと笑っていた。


「悪いね、俺がモテるせいで」


 一年生たちは口をパクパクさせている。


「須藤くん……どうして」

「俺のかわいいダーリンがトラブってるって聞いたからさ。で、誰が、みんなのものだって?」


 藤也の低い声に、一年生たちが黙り込んで下を見た。


「俺、この先輩の飼い主だからさ、俺のかわいい子犬に手出ししないでほしいんだよね」

「……っ」


 一年生は私を睨んで去って行った。

 やっと藤也の手が耳から外れた……と思ったら、後ろからのしかかられる。


「重いって」

「84日目。助けに来てやったんだろうが。あ、柊先輩にお礼言えよ?」

「なんで?」

「メイサが絡まれてるって、俺を呼んでくれたから」


 なんで。

 なんで、私のことなんか助けるのよ。

 ムカつく!

 上を見ると藤也が笑顔で私を見ている。

 ……ほんと、タイミングも、顔もよくて、助けられてばっかりで、ムカつく!