負け犬のメイサちゃんは100日後に本当の恋を知る

 今日も半泣きで1年生に勉強を教わってた。

 明日から期末試験なのに、何にもわからない。


「先輩、1学期の期末は何位だったんですか?」

「……下から、30番目くらい」

「へー、マジでバカなんすね」


 ムカつく!

 でも事実過ぎて反論できない!


「そこ、漢字が違う」

「あう」

「授業中、何聞いてたんですか。それ、ぜってえ違うから、教科書読み直せ」

「うぅ」


 地学の教科書をめくる。

 ほんとに違った。なんでわかるの?

 1年生は地学ないのに。


「中学理科で似たような内容があっただろうが。あーやだやだ。バカと話してるとバカが移る」

「なっ、そっちが絡んできたんじゃん!」


 言い返すと、須藤がジロッと睨んできた。

 な、なによう。


「この負け犬」

「う」

「悔しくないのか、1年にここまで言われて」

「悔しいに決まってんじゃん」

「なら、口じゃなくて手を動かせ」

「……はい」


 また言い負かされた。

 悔しい。

 めちゃくちゃに悔しい。

 唇を噛んで教科書をめくる。

 図書室が閉まる時間まで、なんとか逃げずに勉強続けた。


「はい、お疲れさまでした」


 須藤はそう言って、私の目の前に飴を置いた。

「……なにこれ」

「俺、ムチだけじゃなくて飴もくれる優秀なトレーナーだから」

「自分で言うな、バカ」


 口に放り込んだ飴は、思ってたよりも甘い。