負け犬のメイサちゃんは100日後に本当の恋を知る

 今日は休みだけど、私にしては珍しく早起き!

 昨日の夜、藤也が電話で泣き言を言ってきて、うるさかったから、


「明日の朝9時に駅!」


 って約束して電話を切ったからだ。

 いつもはギャル系の服だけど、今日は動きやすいスポーツ系。

 駅に着いたら藤也は先に着いていた。


「お待たせ、行こう」

「どこに?」

「バッティングセンター。バットぶん回したら、元気になるよ」

「お前、ちょいちょい脳筋だよな」


 藤也は笑いながら私の手を取った。


「俺、初めてだから教えて」

「うん。藤也、運動神経良さそうだから、きっとすぐ打てるよ」


 繋がった手を握り返すと、するりと指が絡められた。


「凹んでるから、甘えさせて。昨日、メイサが帰ったあとに親父と伯父さんに説教されたから」


 私に連れ帰られるまでゴネて、不貞腐れてお礼もまともに言わなかったことを叱られたらしい。


「仕方ないな。私、甘えるの下手だからお手本見せてよ」

「今日で61日目だけど、メイサちゃんはしっかりしてきたなー」

「最初からしてるよ。これでも先輩なんだから」

「うん。そうだったみたい」


 藤也がコテっともたれかかってくるから、背伸びして頭を撫でた。