負け犬のメイサちゃんは100日後に本当の恋を知る

「明日、デートの練習どこ行きたい?」


 部活帰り、並んで歩いてたら藤也が私を覗き込んだ。


「高校生のデートっぽいとこってどこかな」

「んー……映画とか、水族館とか、買い物? 動物園は寒いし」

「じゃあ買い物行こ。手袋買う」

「あ、俺も買おう。自転車だとすぐすり切れるんだよ」


 行きたいお店をあれこれ話しながら駅に向かった。

 藤也は午後は家の手伝いがあるから、お昼は食べないで解散。


「家の手伝いだと学校に届出出さなくてもバイトできるし、その辺のバイトより実入りがいい」


 らしい。


「親父とだとムカつくから、爺さんについて回ることが多いんだ。ま、稼いでくるから、明日の昼飯期待しとけ」

「いや、それは自分で出すけどさ」

「53日たっても、メイサは甘えるの下手だな」

「お金のことで甘えるのは違うもん。行ってらっしゃい。頑張ってね」

「はいはい」


 藤也は私の頭をくしゃっと撫でると、自転車で走っていった。



 ……明日のデートは私も気合い入れよう。

 あと半分なのに、自分が恋愛に強い女になった気が全然しない!

 帰ってお昼食べたら、ストレッチと顔の体操しないと。

 宿題もちゃんとして、あと服選んで。

 なんか、藤也と出かけるの楽しみにしてるみたいで、違う……けど、違わない。

 別に期待とか、してないし!