負け犬のメイサちゃんは100日後に本当の恋を知る

 今日から後半戦!

 ってことで、学校帰りにドラストに来た。


「あのね、今日で51日でしょ? んで、いい匂いのする女の子はモテるって、雑誌に載ってたの」

「ふーん」


 隣の藤也はどうでもよさそうな顔で頷いた。


「だから、ヘアオイル変えようかなって。ね、どの匂いが好き?」

「そんなの人によるだろ」

「だから、あんたに聞いてるんじゃん」

「……お前さあ。あ、甘い系ヤダ」

「そなの?」


 2人であれこれ嗅いでみる。

 けど、嗅ぎすぎてわかんなくなってきた。


「藤也はどれ使ってるの?」

「これ。あんま匂いキツくないやつ。俺、店の手伝いもするから、あんま匂いキツイとお客さんに嫌がられるし。あとめっちゃ汗かくから、汗と混じると臭いだろ」

「そう? 私、藤也のこと臭いって思ったことないよ。いい匂いでもないけど」


 藤也胸元に顔を寄せる。

 比べるのがサッカー部の泥だらけの男子だからかもだけど、藤也は土と草とお日様の匂いがした。

 ぼんやりしてたら、頭に藤也の顔が乗る。


「ちょ、今汗臭いから!」

「そんなことねえよ」

「もー、いいから選んでって」

「じゃあこれ、ユーカリミント」

「すっきり系だ」

「俺はさっぱりした匂いが好き」

「じゃあ、買ってくる」

「素直すぎるだろ」


 ぼやく藤也とレジに向かった。