負け犬のメイサちゃんは100日後に本当の恋を知る

 三が日が終わったら、今日から部活!

 休みの間に体が鈍ったり固くなったりしてるから、今日はストレッチと走り込みがメイン。

 休憩中、次のメニューを確認していたら、手元が暗くなった。

 見上げると須藤が後ろから覗き込んでいる。

 手にデカいジョウロ持ってるから、向こうも部活だろう。


「おはよ、先輩。今日で26日だけど……なんだよ、その顔」

「いきなり近くてびっくりした」

「なに、昨日のデート思い出した?」

「そ、そんなんじゃ……そうかも」


 昨日の映画デートはドキドキさせられっぱなしだった。

 ポップコーン食べさせられたり、ドキドキするシーンで手つながれたり。


「珍しい、素直じゃん」

「須藤相手に維持張っても仕方ないもん。それに、ここで違うって言うの、かわいくないでしょ」

「やっとわかってきた?」

「あとね、私、恋愛映画好きみたい。また行きたいな」


 一人で映画館に行く勇気はないし。

 友達も映画好きな子いないし。

 須藤は目をパチっと見開いてから、頷く。


「いいけどさ。また、昨日みたいにしてもいいんだ?」

「ば、ばか。いいよ」


 頷くのと同時に、先生がホイッスルを吹き鳴らした。


「じゃ、観たいのあったら教えて」


 須藤は私の頭をくしゃっと撫でて去って行った。

 私、すっかりほだされてる。