負け犬のメイサちゃんは100日後に本当の恋を知る

 正月って、どうしてこう、何にもやる気がしないんだろう。

 昼前に起こされて、お節とお雑煮を食べる。

 近所に住んでいる母方の伯母家族に挨拶に行く。

 颯とも、何でもないふうに挨拶ができた。

 少なくとも泣きたくならなかったのは、あの生意気な後輩のおかげだろう。

 帰って、自分の部屋でスマホ睨んだ。

 年越しの瞬間も電話してたから、今更なんだけど。


「まあ、ただの挨拶だし」


 あけおめとだけ打って須藤に送る。

 30秒後に、今年もよろしくと添えて。

 返事はすぐにきた。

 須藤の返事はいつも早い。

 暇なのかなあ。


『今日で23日。こちらこそ、よろしく』


 23日かあ。もうちょっとで四分の一だ。

 私、少しは勝ちに近づいたかなあ。

 ていうか、勝ちってなんだ?


「ねえねえ、須藤はどういう女の子が好き?」

『ウザくなくて、うるさくなくて、バカじゃない女』


 相変わらずキツい!

 ていうか、それ全部私の悪口じゃん。

 でも前ほどムカつかないのは、なんでかな。


「私、少しはウザくなくなった?」

『その質問がウザいけど、メイサのことは別に嫌いじゃない』


 ツンデレ?


「私も、あんたのこと別に嫌いじゃないよ」

『あっそ』


 なんとなく顔が浮かんで、つい笑っちゃった。