負け犬のメイサちゃんは100日後に本当の恋を知る

 朝練のあと、練習メニューのプリントを校庭にぶちまけた。


「ドンくせえ」


 そう言いながら、プリントを集めてくれるのは須藤だ。


「……ありがと」

「顔、なんか変わった?」


 集めたプリントの砂をはたいていたら、顔を覗き込まれた。


「ううん。戻した」


 見上げた須藤は、マジで無表情だった。


「なんていうか……私、今好きな人いないしさ。だったら、自分が一番好きな顔してようかと思って」

「ふーん、いいんじゃね。今日で13日だし」

「そっか」

「うん。自分で気に入らない顔してたって意味ねえだろ」


 須藤の手が伸びてきて、私の髪の後れ毛を耳にかけた。


「ま、俺の好みじゃないけど。ケバいし」

「うっさいな、もー!」

「そうやってキャンキャン吠えてんのには似合ってんじゃん。バカっぽくてさ」


 む、ムカつく!!

 こいつがモテるなんて絶対嘘でしょ!?

 須藤はニヤッと笑って去って行った。

 ちょっとでもいいやつだと思った私がバカだったわ。