あなたに友達以上の関係は望まない(はずだった)。






 あぁ、幸せだ。

 私、北ヶ瀬さんと友達になれて本当によかった。

 やっぱり持つべきものは友だ。心の底からそう思った。




 「私、北ヶ瀬さんと友達になれてよかったです」

 「そう言ってもらえて光栄です」


 スープまで飲み干して味噌バターコーンらーめんを完食したあと、食後の運動にと少しだけ北ヶ瀬さんと散歩することにした。

 すっかり日付も変わった深夜のこの時間は人気も少なくて、均等に設置された街灯だけを頼りに道なりへ進んでいく。




 「やっぱり恋なんてしなくていい。私、北ヶ瀬さんとはずっと友達でいたい」

 「……」

 「持つべきものはやっぱり友達だなって、さっき染み染み思いました!」


 あたたかいものを食べたせいか、それとも北ヶ瀬さんが話を聞いてくれたおかげか、もう気分の沈みは感じられなくなっていた。

 

 「これからも、私と友達でいてくれますか?」

 北ヶ瀬さんの前を歩きながら、振り返りざまにそう尋ねた。



 暗くて彼の表情までは見えなかったけれど、北ヶ瀬さんは少し間を置いて「……はい」と返事をした。

 私はその答えに満足しながら、綺麗な星空の下で軽快なステップで散歩道を歩き続けた。