仕方がないので、学園を乗っ取ろうと思います!

 「よしよし」と私の頭を撫でていた紅葉が、突然、手を止めた。


 ……どうしたんだろ?


 紅葉の顔を見上げると、私はハッと息をのんだ。


 これは……いつもの紅葉じゃない。


 紅葉は、頬をバラ色に染め、落ち着かない様子で髪をいじりつつ、視線を右往左往させている。


 こ、ここ、これは……❝ 恋する乙女の表情 ❞!!


 あまりの可愛さに、呆然としてしまう。


 え、え、え!?


 何なに、何なの、その表情!


 あの、どんなイケメンからの告白もバッサバッサと断っている紅葉が!?


 普段ほんわかしてるのに、恋愛ごとになると氷のような冷たい瞳で「愛だの、恋だの、煩わしいわ」と吐き捨てる紅葉が!?(※鈴香の勝手なイメージです)



「あ、あのね。 鈴香……ちょっと、相談なんだけど」


「うんうん、何なに? どうしたの?」



 興奮のあまり、食い気味で質問してしまう。