それから1週間後。
ついにこの日がやってきた。
わたしと佐紀は相変わらず言葉少なく登校して、終業式に参加した。
――その終業式で、驚くべきことが発表された。
『えー、突然のお知らせとなりますが、今まで皆さんの勉強を教えてくれていた琴宮光先生が、大学の勉強に専念するということで、今日が最後の出勤ということになりました』
え……?
琴宮先生、そんなこと一言も言ってなかったのに……。
壇上に琴宮先生が上がる。
『突然のことですみません。急に大学の授業が忙しくなってしまって、2学期をもって先生のお手伝いを終了することになりました。みなさんには大変お世話になりました』
そう言って琴宮先生は一礼し、また体育館の舞台から降りて行った。
……もしかして、やめることが決まっていたから、今日屋上に来てくれるの?
後腐れなく、やめるために?
きっと琴宮先生もわかっているはずだよね。わたしが琴宮先生のことが好きなことくらい。
だから最後に、気持ちを聞いてくれるの?
いや、でも、もしかしたら本当に付き合ってくれるかも……。
わたしは頭の中でぐるぐる考えた。
でも琴宮先生の考えはわからない。
琴宮先生のことを考えていたら、終業式は気づいたら終わっていた。


