なんとか入学式が終わると、集まっていたみんながし始めた。
私も立ち上がり、体育館から出る。
このまま帰ろうと校門に向かうと、校門前に人だかりができていた。
前に進んでいた足が自然と止まる。
なんだろう……?
目を凝らして見てみると、人だかりの中心にいるのは……神牙さん、のようだった。その周りを囲むように女子生徒がいた。その中には男子生徒もいる。
男子生徒は、周りを見張るようにたびたび周りを見ている。おそらく牙族だろう。牙族とは、人間世界で言う暴走族みたいな感じで、自分の縄張りを持っている。それを広げることで、自分たちは偉いと証明している……はず。
私も聞いただけだから、詳しくは知らないけど……。
牙族のテリトリーに入るのは、ケンカを売る、となるらしく一般人はとても警戒している。なぜなら、ヴァンパイアは特殊な力──頭の良さや運動神経の良さ、瞬間移動……などが生まれながら持っているからだ。
その代わりに、血を飲まなきゃダメらしい。そこで、自分の番となる相手を探しているヴァンパイアもいる、と聞いたことがある。
今、ここを通うと平凡な生活どころか人生もなくなる。そんな気がして、学園の中をちょっと探検してから帰ろう。きっと人だかりもなくなっているはず、そう信じて私はきた道を引き返した。
この学園が広過ぎて、探検と言う名の冒険である。
どう違うかは、よくわからないけど。
まあ、学校を探検するとしたらあそこしかない! 絶対に来たいと思っていた場所をこんな早く来ることができるなんて……。
もらった地図を見ながら進む。たどり着いた場所に思わず圧巻された。
でかいっ……。
ドアは私の二倍大きく、木材に彫刻された扉を開ければ、そこには広い空間が広がっていた。
古風なシャンデリアが吊るされた天井の下に、床は赤い絨毯、本棚は木目の美しい飾り彫り。まるで、木の森に迷い込んだ気分だった。
すべてのものに時代を感じさせる。
私は完全下校時刻までずっと、本で出来た迷路を探索した。
暗くなり始めた空を見上げながら、再び校門に向かう。
入学式のあとの人だかりはもう無くなっていて、さっきよく見えなかった校門がとても広く感じた。
校門を出る直前に誰かの声があたりに響いた。
「おい」
別の誰かに声を掛けたのだろうと思い、私は気にしなかった。
「……って、ったく、気づかねぇのかよ。お前だよ、てめぇだ。白城沙音!」
自分の名前が出てきた事に驚き、振り返る。
そこに居たのは、予想を超えた人物だった。
──神牙さん
なぜここに? ……私っ、なにかやらかした? 勝手に図書室に入ったのがダメだった……?
「すみません。なんでしょうか」
自分の口から出たのは自分でも驚くぐらいの、落ち着いた声だった。
神牙さんは待ちわびたように口を開く。
「ようやくかよ……。単刀直入に言う。俺に関わるな」
それだけ言うと神牙さんは校舎の影に吸い込まれるように、姿を消した。
え……っと、言われなくても平凡な生活のために関わるつもりはありませんが……?
突然の宣言に、私はただ戸惑うしかなかった。
私も立ち上がり、体育館から出る。
このまま帰ろうと校門に向かうと、校門前に人だかりができていた。
前に進んでいた足が自然と止まる。
なんだろう……?
目を凝らして見てみると、人だかりの中心にいるのは……神牙さん、のようだった。その周りを囲むように女子生徒がいた。その中には男子生徒もいる。
男子生徒は、周りを見張るようにたびたび周りを見ている。おそらく牙族だろう。牙族とは、人間世界で言う暴走族みたいな感じで、自分の縄張りを持っている。それを広げることで、自分たちは偉いと証明している……はず。
私も聞いただけだから、詳しくは知らないけど……。
牙族のテリトリーに入るのは、ケンカを売る、となるらしく一般人はとても警戒している。なぜなら、ヴァンパイアは特殊な力──頭の良さや運動神経の良さ、瞬間移動……などが生まれながら持っているからだ。
その代わりに、血を飲まなきゃダメらしい。そこで、自分の番となる相手を探しているヴァンパイアもいる、と聞いたことがある。
今、ここを通うと平凡な生活どころか人生もなくなる。そんな気がして、学園の中をちょっと探検してから帰ろう。きっと人だかりもなくなっているはず、そう信じて私はきた道を引き返した。
この学園が広過ぎて、探検と言う名の冒険である。
どう違うかは、よくわからないけど。
まあ、学校を探検するとしたらあそこしかない! 絶対に来たいと思っていた場所をこんな早く来ることができるなんて……。
もらった地図を見ながら進む。たどり着いた場所に思わず圧巻された。
でかいっ……。
ドアは私の二倍大きく、木材に彫刻された扉を開ければ、そこには広い空間が広がっていた。
古風なシャンデリアが吊るされた天井の下に、床は赤い絨毯、本棚は木目の美しい飾り彫り。まるで、木の森に迷い込んだ気分だった。
すべてのものに時代を感じさせる。
私は完全下校時刻までずっと、本で出来た迷路を探索した。
暗くなり始めた空を見上げながら、再び校門に向かう。
入学式のあとの人だかりはもう無くなっていて、さっきよく見えなかった校門がとても広く感じた。
校門を出る直前に誰かの声があたりに響いた。
「おい」
別の誰かに声を掛けたのだろうと思い、私は気にしなかった。
「……って、ったく、気づかねぇのかよ。お前だよ、てめぇだ。白城沙音!」
自分の名前が出てきた事に驚き、振り返る。
そこに居たのは、予想を超えた人物だった。
──神牙さん
なぜここに? ……私っ、なにかやらかした? 勝手に図書室に入ったのがダメだった……?
「すみません。なんでしょうか」
自分の口から出たのは自分でも驚くぐらいの、落ち着いた声だった。
神牙さんは待ちわびたように口を開く。
「ようやくかよ……。単刀直入に言う。俺に関わるな」
それだけ言うと神牙さんは校舎の影に吸い込まれるように、姿を消した。
え……っと、言われなくても平凡な生活のために関わるつもりはありませんが……?
突然の宣言に、私はただ戸惑うしかなかった。
