辺境に嫁いだ皇女は、海で真の愛を知る

「ちなみに、私は……カーティスが好きです。」

「え!?えええ!?カーティスさんが!?」

「そうなんです!!!
 あの寡黙でちょっと意地悪で、冷静で、策略家で……
 でも誰より情が厚くて……ふへへへ……」

(隣の部屋からカーティスのくしゃみが聞こえる)

ファティマは笑いながら、
マリナの手を握った。
「……素敵ね。こんなふうに話せる人がいるなんて。」

「私もです。ファティマ様と恋バナできる日が来るなんてっ!光栄の極みですっ!」

二人はしばらく、
少女のように笑い合う。
すっかり打ち解けた二人は
お互いの恋の悩みをこれでもかと
打ち明けあった。

ファティマの心に初めて芽生えた、
“友だち”という温かい灯火が、
小さく揺れていた。