辺境に嫁いだ皇女は、海で真の愛を知る

港では、
初代アズールティア王の伝説にちなみ、
海神に感謝を捧げるための祭の準備が始まっている。

結婚式での誓いの儀式のように、
二人は海に向かって手を合わせた。
「これからも、互いを信じて生きていこう」
ファティマの目には、
希望と愛に満ちた光が宿っていた。

かつて自分を苦しめたドノヴァン侯もクレオールも、
もう二人には関係ない。
それぞれの破滅を知った二人は、
静かに胸の奥で安堵の笑みを浮かべる。

アズールティアの国民たちもまた、
二人の愛を祝福し、
港町は温かい笑い声に包まれた。
船の帆が光を受けて輝き、
波がさざめいている。

デクランはそっとファティマを抱き寄せ、囁く。
「君といる、この日々こそが、俺の望む未来だ」
ファティマもそっと微笑み返す。
「私も、あなたとなら、どこまでも幸せよ」

こうして二人は、
陰謀を乗り越え、
真の愛を手に入れた。

波音に包まれるアズールティアの王宮で、
彼らの新しい人生が静かに、
そして確かに始まったのだった。