辺境に嫁いだ皇女は、海で真の愛を知る

デクランとファティマの婚約ニュースは
あっという間に国中へ広まった。

「デクラン王子が!?」
「ファティマ様とご結婚!?」
「なんて素敵な組み合わせなの!!」

市場では花が売り切れ、
パン屋は祝福の形をした
“幸運のリングパン”を大量に焼いている。

広場の噴水には、
誰が置いたのか小さな花束が並べられ、
「ファティマ様の新しいお幸せを祝して!」
という札まで掛けられた。

ファティマは人々の温かさに目を潤ませ、
デクランは誇らしげに
「僕の国はすごいだろ?」と微笑む。

二人の未来は、
国全体に祝福されていた。