辺境に嫁いだ皇女は、海で真の愛を知る

ファティマの休養の数日間、
デクランはできる限り彼女のそばに付き添い、
2人の距離は
もう元には戻れないほど近くなる。

そしてファティマは
遠慮なく想いを伝える。
「私……あなたが来てくれた時、本当に嬉しかったの。
あなたが私の手を引いてくれたあの瞬間、全部が救われたの。」

デクランは真っ赤になり、
「……そんな、僕は……ただ、放っておけなかっただけで……」
と言いながらも、
ファティマの手は握って離さなかった。

もう人妻ではない彼女は
遠慮なくデクランの名を呼び、
甘え、微笑み、見つめてくる。

デクランはすべてに胸を撃ち抜かれ、
そのたびに顔を真っ赤にしながらも、
優しく応える。

アズールティアでは、
誰も2人を引き裂こうとするものはいない。

そしてファティマは確信する。
「デクランと一緒なら、私はきっと幸せになれる。」

しがらみが全部取り払われ、
2人は完全に恋人同士へと進み始めた——。