鳴雄サマの弟を名乗る少年、白宮宗志が帰って3日が経った。
平日、合間を見て鳴雄サマに弟君のことを聞いてみたが、知らないの一点張り。親友雛子ですら、「怪しい勧誘とかじゃないのそれ……」と、ちゃんと私の話を信じてくれなかった。
いろいろと気になることも多いが、月曜日から美柑のクラス1-Dでは、ちょっとした問題が起きている。
「ボスが描く絵は、もはや神の領域です」
「ふむ、よく分かっているではないか、66号よ」
「ボス、自画像をお撮りになるなら、この携帯型レフ板で光を……」
「よく気が利くな、66号。助かる」
「購買の焼きそばパンを前の休み時間に並んでボスの分を買っておきました」
「悪いな、立て替えた料金は180円で良いか?」
「いいえ、もなのボスポイントが貯まればそれで至福でございます」
「それはならん。『タダのログボ、財布のHP削る』というではないか?」
「……すみません。そのたとえはわかりませんが、パン代は承知しました」
……と、このように例の下僕番号66号、「源もなか」の下僕行動が猛威を振るっている。
彼女が登校しはじめたのは、2日前の月曜日。
まずはじめに彼女の餌食になったのは、鳴雄サマには少し厳しいけど他の人には、優しい周東究流。
女子は誰だって自分を好きになると思い込んでいるので、当たり前のように彼女に挨拶したら「馴れ馴れしく話しかけるな。この下衆がっ⁉」と彼自身初めて体験したと思われる罵声を浴びせられてショックを受けていた。



