でも、そういえばお姉ちゃんが、鳴雄サマを家の近くで見たという証言もあるし…… 灯台下暗しとはこういうことなんだ。
「では、我も帰るとするか。また明日だ! 下僕8号」
「はい、おやすみなさいって、行っちゃった……」
そう言って、塀を飛び越えて消えていった。
門の部分は雑草が生い茂っていて、とてもではないが門から中に入れない。本当にこんなアパートに人が住んでいるのか、鳴雄サマが入っていった後でも不思議だ。
それから2時間後。
夕食を食べてお風呂上りにベランダから例のアパートを見下ろす。
どの部屋も電気はついておらず、洗濯物も干していない。夕飯時にお姉ちゃんに話したら「さすがにそれは無理」と、人が住んでいることについて、まったく信じてもらえなかった。
「うーん、やっぱり人住んでなさそうだなー」
「ですよねー、さすがにこれは無理があると言うか」
「そうそう、私昨日まで本気でお化け屋敷かもって信じてたんです」
「お化け屋敷? うひゃー。本当にそう見えてきてボクも怖くなってきました」
「ん?」
誰?
翌朝、日曜日の早朝6時。
朝早くにアパートの前で待ち伏せしていたら、偶然会えるかな、とギリギリ合法(ぇ?)な方法で一人で立っていた。
中学生くらい、かな?
身長は私よりも低く、男の子にしては小柄な方だと思う。



