あの手に持っているのは何だろう?
高速で何かをかき混ぜている。
――え。
あれってまさか……。
日本の食文化に欠かせない最強のスーパーフードであり、発酵食品の王様。
その名は納豆。
「この糸の引き具合。なかなかではないか」
光る糸を巧みに操り、けっして容器から漏らさない。その上でバク宙して、塀から地面に着地した。
「なんだお前? どっからそんなもん持ってきた?」
「フフッ、こちらのお宅から、期限切れの納豆をくれとお願いして譲ってもらったのだ!」
なるほど。
だから人ん家の塀の上から現れたんだ。
「俺たちを舐めてんのか?」
「どうやら怖いようだな」
「ああん?」
「さっさとかかってくるがよかろう」
「あー、こいつマジで無理だわ。ソッコーで、●す!」
「おい……あまりやりすぎるなよ」
両腕にタトゥーの入った男。
腕がすごく太くて強そう。
いくら鳴雄サマでも相手が悪いんじゃ……。



