とにかく今はそっとしておいてほしいのに。
腕にタトゥー、金髪、唇にピアス。
ガラの悪そうな10代後半の男3人が怖いのか、周囲には人がたくさんいるのに見て見ぬフリしている。
無理やり腕を掴まれ、どこかに連れて行かれそうになっている。
「汚いこの手を放せ!」
「痛っ……なにこの子?」
雛子……。
ゼェゼェと息を切らして、私を掴んでいる男の腕にチョップした。
「こっちもまあまあ可愛いんじゃね? 二人とも攫うか」
そう言って「放せコラッ!」と足掻く雛子の腕も強引に掴まえた。
「下僕を傷つけるものは何人たりとも許さん」
「うぇ? なにアイツ。なんであんな所に立ってんの?」
鳴雄サマ。
相変わらず変な登場だけど、そこも含めて素敵。
塀の上から、男たちを見下ろす私の信仰の対象。



