私はチョコバナナ。美柑は綿あめ。周東は代金の半分を支払ってかき氷を頼んだ。
「あと30分で。我も上がるから、それまで適当にその辺を回ってくるとよかろう」
「――うん」
「 ……そっかぁ、じゃあまた後でねー」
――えっ。
ただお店に呼んだだけじゃないんだ。
ちょっと周東の舌打ちが聞こえたような気がするけどそれどころではなくなった。
一緒に花火を見られるんだ……。
いかんいかん。
いかんぞ――雛子。
何を期待している?
そんなんじゃないから。
ただ彼は下僕と交流を深めようとしているだけなんだから。
でも。
そうだとしても……。
「――っ?」
「ごめん、ボーっとしてた。美柑どこ回る?」
「俺は、向こうの射的で……」
(クワッ!)
「……やっぱ、なんでもいい、かな?」
どうせ射的でカッコいいところを美柑に見せたいんだろ?
甘いな周東究流。
美柑にはバレないように、鬼のような目で周東を威嚇する。ヤツも多少悔しそうだが、ここで美柑の親友の機嫌を損ねたら、現地即解散という私の最終兵器があることに感付いている。おとなしく私に選択権を渡した。



