「……もういいわ。今ので十分よ。アナタの美に殴られて、私、し・あ・わ・せ♡」
「フッ、24号も我を愛でるパワーがなかなか上がってきたではないか」
ちょっと何言っているか美柑には理解できないが、担任の先生が鳴雄サマに褒められているのが何だか悔しい。
「それじゃ、これ」
「――ふむ、悪くない」
先生が、机の引き出しから取り出したのは謎の液体が入った数本の小瓶。
小瓶の蓋をあけて、匂いを嗅いで満足している鳴雄サマ。その小瓶の中身はいったい……。
怪しいものではないのかな?
今、職員室で当然、まわりにはたくさん先生たちがいるのに誰も気にしている様子もない。
「ところで鳴チャソ。液体肥料なんて何に使うのかしら?」
なんだ。液体肥料なんだ。
そういえば先生って、実家が訳有高校のわりと近くに花屋の息子とか言っていたから、液体肥料は簡単に手に入るものなのかもしれない。
私としたことが、てっきり見て見ぬフリしなきゃいけないブツかと思ってちょっとドキドキしていた。



