「……なこ……雛子?」
「ふぇ? どっ、どした?」
「うーん、こっちがどうしたって聞きたいよ。昨日からどうしたの?」
「何でもないよ、ごめんごめん」
商店街の祭りが終わって2日後。
また、ボーっとしながらアイツを見ていた。
いかんな。
私らしくもない。
一昨日からずっと微熱っぽい気がする。
どう考えたって恋愛対象として見ちゃいけない相手。
それに親友、伊予美柑のことを考えると私がそんな風に想っちゃいけないのは重々承知している。
それなのに……。
これが、アレの病なのか。
言葉にするのも恥ずかしい。
映画やドラマで観ていたあの病に自分も罹るとは驚きだ。
ってか、本当にこんな風になるんだ。
私はこの病には絶対罹らないと思っていた。
恋愛とか結婚とか、その先の育児とか老後とか……。そういうのって全部、スマホの通知みたいに、時間がきたら勝手に流れてくるだけのものだと思ってた。
どこか他人事っていうか、画面の向こうを眺めてるみたいな感覚。自分の未来なのに、ただ宿題をこなしているような冷めた気持ちで自分を見下ろしていた。



