「やれやれ……」
「――ぐっ!」
情けないことだが、どっちもちょっと私には無理っぽい。
悔しいが、鳴雄のため息も甘んじて受けなければならない。
それほど私は役立たず。
「これから何人か下僕が来るから、そこで用意をしておくといい」
隣にある簡易テーブルには先に大きな袋に入った餡子があったので、出来たお餅の中にすぐに入れらるように、小さくちぎって鉄トレイの上に並べていった。
それにしても……。
「――ムン、ハッ⁉ ――ムン、ハッ⁉ ――ムン……」
器用というか、あれはもう人の為せる技じゃないかも……。
もち米を杵で突いて、少し上に放り投げている間にもち米をコネコネして、また杵を空中でキャッチしてもち米を突くという離れ業を披露している。
運動神経が良いとか、そういうレベルじゃない。やはり鳴雄は……。
気になり始めた頃に宇宙人じゃないかと本気で疑ったが、美柑に笑われ、段々と疑念は薄れていったが、ここにきて宇宙人容疑が雛子の中で再浮上してきた。
「あら、可愛い子ね。鳴ちゃんの彼女?」
「えっ――……いえいえ、そんなとんでもない⁉」
いつの間にか作業の手を止めて魅入っていた?
きな粉の袋を持ったおばちゃんが隣に来ていたことにまったく気づかなかった。



