ナルシストと恋は de キュン!







「フフッ心配するな。動画を見てきた」

 終わった。
 動画を見たくらいで、何とかなると思っているコイツの頭の中にあるお花畑を除草してやりたい。

「ではこれを持て」
「――へっ、私がやるの?」
 
 杵を渡された。
 普通、逆じゃないの?

 女性がもち米をコネコネして、男の人が突いた方が効率的なんじゃ……。

「そうか、なら、そっちをやるが良い!」

 当たり前じゃないの。
 まったく。
 
 釜で蒸している籠からもち米を臼に移して、桶の水を掬ってもち米の形を整えようとした……。

「――熱ぅっ⁉」

 想像していたより遥かに熱かった。
 嘘でしょ、こんなの触れる人いるの?

「代わるかね?」
「うん、ゴメン」

 なるほどそういうことだったのか。
 もち米があんなに熱いなんて全然知らなかった。

 これ以上、冷やしちゃうと味が落ちちゃうらしく、パパっと済ませないといけないそうだ。

「――重ぉっ⁉」

 なにこの(きね)の重さ。スーパーで売っているお米の袋くらい重いんじゃないの?