「あら~イケメン……んんっ? ――こっコイツは……」
妹が彼氏らしき人物を連れてきた。
なんか見覚えがある。
何日か前に自宅マンションの近くで「我を愛でてみないか?」と初めて聞くパターンのナンパをしてきた高校生。まさか、可愛い妹がこんな変なヤツの毒牙にかかっているなんて……。
「ちょっと⁉ お姉ちゃん、何するの?」
「い~いから~。リビングに来な!」
美柑がヤツと部屋に入ろうとしたのを背後から羽交い絞めにして阻止した。
恥ずかしそうに両手で顔を隠している美柑。
リビングはアタシが散らかして、ちょっとした魔境になっているが、んなこたぁどーでもいい。妹を魔の手から救うためなら、あたしゃ、火の中にでも飛び込んだっていい(気持ちね。気持ち……)
「それで、この家にはなぜ来たのかしら?」
「ふむ、下僕8号。この人は誰だね?」
「おほほっ、ちょっといいかしら…………おい美柑、あのク●野郎、アンタを下僕呼ばわりしてるけど?」
「うん、鳴雄サマの下僕はこの街にいっぱいいるよ?」
あっ、ちょっと目まいが……、
マジか。
かなりヤバくね?
よく見ると、美柑の目がちょっとイッちゃってる気がしてきた。



