ブツブツと独り言をつぶやく我壱。
どっか危ないヤツだとは思っていたが、想像以上だった。
こんな危険な奴に俺の女にゴールを決めさせてたまるか⁉
その後、3回我壱に至近距離でボールを直撃させたが結果は変わらなかった。
「ハァハァハァ――くそっ!」
「ふっ――無理をするな」
「なっ! てっテメー」
鼻で笑いやがった。
絶対に許さねー。
周囲はボールに団子状態なので、ゴール付近には我壱と二人きり。
よくよく考えてみると、試合が始まってから我壱は一歩も動くことなく、すべてのシュートを防いでいる。
こいつもしかしてとんでもなくデケー奴なんじゃ……。
「お前もいずれ我の下僕となるのだから……」
――キュ……「キュ?」……。
いやいや何だ今の「キュ」って。
何かとんでもなく危なかった気がする……。
――まあ、いい。
これから時間はいくらでもある。
絶対、この変人の化けの皮を剥いでやる⁉



