逝ったな。これは。
炎を纏ったかのような勢いのボールが顔面に直撃。
回転を止めずにありえないくらいボールがひしゃげて我壱の顔を蹂躙する。
ボールが跳ね返り、自陣側へ飛んで行ったが、ボールなど目をくれず、我壱の惨状を確認しようとのぞき込む。
――嘘だろ。
ノーダメージ、だと……?
鼻血ドバドバくらいはしていると思ったが、顔が腫れてすらいない。まったくの無傷。
「ふむ、我に何かしたのかね?」
こいつ。
今、俺の存在に気づいたとでも言いたいのか?
じゃあ、さっきまで何を見ていたというのだ――はっ⁉
運動場の端にある木の上から仔猫がこちらを見ている。
まさか猫が可愛くて横を見ていたとでも言うつもりか?
「フム、そうだった。あれは『猫』――砂漠出身の〝完全肉食動物〟。――ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ」



