可愛くなりたい!

「ニキビくらいできたことあるよ。チョコ食べちゃった時とか……」

「そうなの?できない体質だと思ってたよ」

「ニキビはみんなできるでしょ」

何気ない会話。だけど、少し話せただけで嬉しい。時間がいつもより早く進んでいるように感じた。

トイレに行こうと席を立ち、保健室を出る。すると、目の前に日陽花ちゃんが立っていて驚いてしまった。

「日陽花ちゃん!?デパコス見に行ったんじゃないの?」

「学校に忘れ物しちゃって。で、保健室に絶対有栖川くんいるなと思って来ちゃった」

日陽花ちゃんはそう言い、私を押し退けるように保健室に入っていく。渉くんも少し驚いた様子だった。

「五味さん。どうしたの?」

「有栖川くん!今度みんなで遊びに行こうよ〜。私、観たい映画あるんだよね」

突然のお誘いに渉くんは少し困った様子だったものの、「今度の日曜日なら大丈夫だよ」と言った。日陽花ちゃんのグループと遊びに行くのか。

(みんなおしゃれだし、渉くんと並んでても釣り合ってるよね)