恋人は一日中、わたしを甘く溺愛したがる。

もう、日は沈みかけている時間帯。

初デート──水族館から帰ってきたわたしたちは、玄関にいた。

「じゃあ、またね、月」

「うん。今日はありがとう、凪翔くん」

凪翔くんが、ドアの向こうで微笑んでいる。

凪翔くんが住んでいるのはわたしの住んでいるマンションの部屋の隣だから、すぐ近くなんだけど……それでも、寂しいなんて感じてしまうのは、やっぱりわたし、凪翔くんのこと本当に好きなんだなっ……。


「……寂しいって言ったら、情けないかな」