「凪水」 「うん?」 「この先もずっと生きてろよ」 雲の切れ間から光の線がおりてくる。 みるみるうちに空が晴れていき、海原くんの横顔を真っ赤な夕焼けが照らした。 目に映るなにもかもが綺麗で、今だけ別の世界にいるような感覚になる。 「わぁ、すごいねぇ…」 「ここまで綺麗な夕焼けは久しぶりかもな」 病室の窓からのぞく幻想的な光景。 白い空間が赤く焼かれていく。 これまで聞いてきた海原くんの言葉の意味がわかったかもしれない。