海原くんがカバンから取り出したのは小型のカメラだった。 ギターだけでなく写真まで嗜んでいるなんて。 「海原くんて多才だねぇ」 「べつにカメラが趣味なわけじゃない。 たまたま家にあったから持ってきたんだよ」 「そうなんだね。 なにか撮ったもの見せてくれるの?」 「逆だよ、キミのことを撮りにきた」 そう告げた彼は、カメラのレンズをこちらに向けてきた。 わたしはあわてて枕で自分の顔を隠す。