空も暗くなってきた頃
わたしたちの音色も止む。
「今日はありがとう。楽しかった」
ずっと弦を弾き続けてくれていた海原くんの指をマッサージして労った。
わたしの手よりひとまわりも大きい手。
てのひら同士をくっつけてみると、サイズ感の違いが顕著にあらわれる。
「わたしの手が小さいのか
海原くんの手が大きいのか…」
「どっちもだろ」
指と指の凹凸をはめるようにギュッと握られる。
肌全部が密着し、お互いの体温が溶け合っていく。
「罪なやつだ、手までかわいいなんて」
海原くんはそうこぼすと
わたしの手の甲にくちびるを押しつけた。



