「海原くん?」 「時間を詰め込んでる」 「時間?」 「そう。永遠なんてないから ちょっと泥棒してやろうと思って」 予想外の返答だった。 じわじわと心が不思議な感覚に包まれていく。 「ここに閉じ込めた凪水との時間は、もうどこへも逃がしてやらないんだ。 ずっとずーっと俺だけのもの」 目を伏せて、今このときを感じるみたいに小瓶を見つめるおちゃめな泥棒さん。 満足するまで"時間"を詰めたあと 中身がいっぱいの小瓶はポケットにしまわれた。