赤いランプが消え、奏叶の首の痛みが消えた瞬間。
床に座り込む二人は、互いの存在をぎゅっと確かめるように抱き合った。
「……莉子」
「奏叶……本当によかった……」
涙が頬を伝い、胸の奥が熱くなる。
二人の間に、言葉はいらなかった。
だが、安心できるのは一瞬だった。
薄暗い空間に、まだ警告音の残響のような緊張が漂う。
あの獣医と佳奈の存在が、遠くに消えたわけではない。
「……まだ、油断できないな」
奏叶の声は低く、けれど確かに落ち着きを取り戻していた。
莉子も深く頷く。
「うん……でも、奏叶が無事なら私……どんなことでも……」
胸に込み上げる想いを、莉子は言葉に乗せる。
二人は手を握り合い、ゆっくりと立ち上がる。
体の震えが完全には収まらないけれど、それでも前に進まなければならない。
周囲を見回す。
壁には、逃げるための仕掛けや罠の残影が見える。
地面にはまだ小さなセンサーやコードが張り巡らされているようだった。
「……慎重に、だな」
奏叶が低く言う。
莉子は息を整え、うなずいた。
「一歩一歩……気を抜かずに」
二人の視線は固く交わる。
今まで感じたことのない緊張感と、互いへの信頼が入り混じった感覚。
それが、彼らを前に進ませる力になっていた。
ふと、奏叶は莉子の手を握り締める。
「莉子……今度は、絶対に離れない」
その言葉に、莉子の胸が一瞬で熱くなる。
——守られている、そして自分も守りたい。
赤い警告ランプはもうないが、二人の心にはまだ、危険の影がちらつく。
それでも、二人は互いの体温と鼓動を確かめながら、静かに前進を始めた。
廊下の先には、薄暗い階段が続く。
その先に何が待つかはわからない。
けれど、二人はもう怖くなかった。
どんな罠があろうと、どんな敵が現れようと——
二人なら、きっと乗り越えられる。
莉子は息を整え、決意を胸に奏叶に囁く。
「奏叶……行こう。二人で」
奏叶は小さく微笑み、莉子の手を強く握り返す。
「ああ……一緒にな」
そして、二人は揃って階段を上り、次の試練へと足を踏み出した。
——まだ脱出は終わらない。
だが、命を賭けた絆は、確かに二人を強くしていた。
床に座り込む二人は、互いの存在をぎゅっと確かめるように抱き合った。
「……莉子」
「奏叶……本当によかった……」
涙が頬を伝い、胸の奥が熱くなる。
二人の間に、言葉はいらなかった。
だが、安心できるのは一瞬だった。
薄暗い空間に、まだ警告音の残響のような緊張が漂う。
あの獣医と佳奈の存在が、遠くに消えたわけではない。
「……まだ、油断できないな」
奏叶の声は低く、けれど確かに落ち着きを取り戻していた。
莉子も深く頷く。
「うん……でも、奏叶が無事なら私……どんなことでも……」
胸に込み上げる想いを、莉子は言葉に乗せる。
二人は手を握り合い、ゆっくりと立ち上がる。
体の震えが完全には収まらないけれど、それでも前に進まなければならない。
周囲を見回す。
壁には、逃げるための仕掛けや罠の残影が見える。
地面にはまだ小さなセンサーやコードが張り巡らされているようだった。
「……慎重に、だな」
奏叶が低く言う。
莉子は息を整え、うなずいた。
「一歩一歩……気を抜かずに」
二人の視線は固く交わる。
今まで感じたことのない緊張感と、互いへの信頼が入り混じった感覚。
それが、彼らを前に進ませる力になっていた。
ふと、奏叶は莉子の手を握り締める。
「莉子……今度は、絶対に離れない」
その言葉に、莉子の胸が一瞬で熱くなる。
——守られている、そして自分も守りたい。
赤い警告ランプはもうないが、二人の心にはまだ、危険の影がちらつく。
それでも、二人は互いの体温と鼓動を確かめながら、静かに前進を始めた。
廊下の先には、薄暗い階段が続く。
その先に何が待つかはわからない。
けれど、二人はもう怖くなかった。
どんな罠があろうと、どんな敵が現れようと——
二人なら、きっと乗り越えられる。
莉子は息を整え、決意を胸に奏叶に囁く。
「奏叶……行こう。二人で」
奏叶は小さく微笑み、莉子の手を強く握り返す。
「ああ……一緒にな」
そして、二人は揃って階段を上り、次の試練へと足を踏み出した。
——まだ脱出は終わらない。
だが、命を賭けた絆は、確かに二人を強くしていた。



