縁を切って数週間後。
すっかり喧嘩が減っていた。
テレビのニュースでも、突然トラブルや喧嘩が激減して、今だ原因不明だと繰り返していた。
でも、それもだいぶ減ってきた。
このまま、そんなことなかったみたいに、別のニュースや事件で上書きされればそれでいいと思う。
学校の方も特に揉め事もなく、のんびり過ごしている。
相変わらずルイとリオンはたまに言い合っているけど、でも宿題を教え合っていたり、一緒に掃除をしていたり、前より仲良しに見えた。
「別に友達じゃねえんだけどさ」
ある日の掃除中、ルイが苦笑して言った。
「でもまあ、兄弟らしいし、勇者と魔王じゃなくなったし、いつまでも喧嘩しててもしゃーねえなって思っただけだよ」
「ふうん。私は仲良くしててくれると嬉しいよ」
「そうなん?」
「うん。授業中に私を挟んで喧嘩されるの邪魔だったから」
「う、それはごめん」
笑いながら掃除道具を片付けていたら、ゴミ捨てに行っていたリオンが戻ってきた。
「ところで、期末試験まであと一月ないわけだが」
真顔でリオンが言った。
「え、そうだっけ……?」
「俺、やっぱりこいつと仲良くできねえわ」
「今回もなにかご褒美があるといいと思うんだ」
「おっけー、何にする?」
ルイの手のひらがくるっくるひっくり返った。早すぎるでしょ。
「前回の反省を踏まえて、それぞれが一番だったらしたいことを、二番三番が叶える、というのはどうだろうか」
「なるほど」
机を運びながら、ルイが頷いた。
私は運び終えた机から椅子を下ろしていく。
「じゃあ、一位だったらエミリとクリスマスデート」
「それはいいな。僕もそうしよう」
二人が笑顔で私を見た。
だから私も笑顔で答える。
「私が一位だったら、二人ともうちの大掃除手伝ってね。女二人だと大変なんだ」
ルイとリオンは目を丸くしてから肩をすくめた。
「シスターの掃除の手伝いか……ハードだけど頑張るわ」
「掃除を終えたら、ねぎらってくれるのだろう?」
「もちろん。一緒にクリスマスパーティしようね」
つまり私が負けたら、どっちかとデートの後にママと二人で大掃除だ。
それはそれで悪くないけど、手伝ってもらうためにも、頑張ろう。
すっかり喧嘩が減っていた。
テレビのニュースでも、突然トラブルや喧嘩が激減して、今だ原因不明だと繰り返していた。
でも、それもだいぶ減ってきた。
このまま、そんなことなかったみたいに、別のニュースや事件で上書きされればそれでいいと思う。
学校の方も特に揉め事もなく、のんびり過ごしている。
相変わらずルイとリオンはたまに言い合っているけど、でも宿題を教え合っていたり、一緒に掃除をしていたり、前より仲良しに見えた。
「別に友達じゃねえんだけどさ」
ある日の掃除中、ルイが苦笑して言った。
「でもまあ、兄弟らしいし、勇者と魔王じゃなくなったし、いつまでも喧嘩しててもしゃーねえなって思っただけだよ」
「ふうん。私は仲良くしててくれると嬉しいよ」
「そうなん?」
「うん。授業中に私を挟んで喧嘩されるの邪魔だったから」
「う、それはごめん」
笑いながら掃除道具を片付けていたら、ゴミ捨てに行っていたリオンが戻ってきた。
「ところで、期末試験まであと一月ないわけだが」
真顔でリオンが言った。
「え、そうだっけ……?」
「俺、やっぱりこいつと仲良くできねえわ」
「今回もなにかご褒美があるといいと思うんだ」
「おっけー、何にする?」
ルイの手のひらがくるっくるひっくり返った。早すぎるでしょ。
「前回の反省を踏まえて、それぞれが一番だったらしたいことを、二番三番が叶える、というのはどうだろうか」
「なるほど」
机を運びながら、ルイが頷いた。
私は運び終えた机から椅子を下ろしていく。
「じゃあ、一位だったらエミリとクリスマスデート」
「それはいいな。僕もそうしよう」
二人が笑顔で私を見た。
だから私も笑顔で答える。
「私が一位だったら、二人ともうちの大掃除手伝ってね。女二人だと大変なんだ」
ルイとリオンは目を丸くしてから肩をすくめた。
「シスターの掃除の手伝いか……ハードだけど頑張るわ」
「掃除を終えたら、ねぎらってくれるのだろう?」
「もちろん。一緒にクリスマスパーティしようね」
つまり私が負けたら、どっちかとデートの後にママと二人で大掃除だ。
それはそれで悪くないけど、手伝ってもらうためにも、頑張ろう。



