転生聖女〜現代日本に転生したら、勇者と魔王も同じクラスだったのでクラス替えお願いします

 次の日の放課後、私は一人で教室から出た。

 リオンは、


「今日は雑誌の発売日だから漫研に顔を出してくる」


 と言って、漫研の男の子たちとさっさと出て行っちゃったし、ルイも同じように、


「もうすぐ大会があるから、計測しねえといけねえんだ。また明日な」


 なんて手を振って走って行った。

 ユウキとアコもそれぞれ部活で、帰宅部の私はこうして廊下を一人で歩いている。


 ……一人で歩くこと自体、久しぶりだ。

 だいたいリオンかルイが隣にいるし、二人がいないときはユウキかアコがいた。

 別にさみしくない。

 嘘、ちょっとさみしい。

 さっさと帰ろう。

 どこかの部室から笑い声が聞こえて、さみしさマシマシ。

 昇降口を出たら、今度は校庭からかけ声や歓声が聞こえた。


「さっさと帰ろう」


 いつもより少し早足で家に向かった。


 リオンもルイも、私が思ってたよりずっとこの世界に馴染んでいる。

 二人とも、こう言っちゃあなんだけど、普通にかっこいい。

 顔もそうだし、優しいし。

 リオンは背が高くて勉強ができる。

 ルイも運動ができて明るくて友達がいっぱいいる。


 なんていうかね。


 前世からの因縁とかそんなんじゃなくて、普通に出会いたかった。

 普通のクラスメイトとして、ときめいたり、恋に落ちたりしたかった。

 まあでも、そうやって普通に出会ってたら、二人は私のことなんて名前すら知らないまま卒業するだろうけど。


「どうにもなんないんだけどさ」


 せめて前世の内に言ってくれよ、とか。

 いや、ギリ前世の内に言われたけど、ギリギリ過ぎるでしょ。あんな切羽詰まった状況で、告白とか止めてほしい。

 今さらどっちかを選べなんて言われても困る。

 だって、二人ともかっこいいんだもの。