蒼銀の王女と誓約の騎士〜生贄として連れてこられた神殿で、千年の眠りから覚めた騎士と出逢いました〜

「……エルフリーデ……?」

震える指先が、エリシアの頬へ伸びかけ──
寸前で止まる。

「いや……違う……似ているが……あなたは……」

声が掠れた。

千年の時を越えてなお
忘れられなかった “姫” の面影。

そして今、目の前にいる少女は。

「……名を……名を聞かせてくれ……」

エリシアは怯えながらも答えた。

「え、エリシア……です……」

その名を聞いた瞬間、
騎士は目を大きく見開き──
膝を片方つき、エリシアの手をそっと取った。

「エリシア……
――あなたこそ、エルフリーデ様が遺した“約束の姫”」

蒼銀の光が二人を包み込む。

そして目覚めた騎士は、静かに名乗る。
「私はセドリクス。千年の誓いを胸に……
あなたを守るために蘇った、ルーヴェル王国第一誓約騎士──」

エリシアの運命は、
この夜、静かに回り始めた。