雨の王妃 ~私を押しのけて自分が聖女だと言ったくせに、失敗したら、生贄になると聞いた途端、私が聖女だと言ってきました~

 木製の大きな杖を持った年配の神官のような人が現れる。

「ここのところ雨が降らず、困っております。
 雨を降らせてくれる聖女様をお呼びしたはずなのですが。何故か、二人も――」

「なんだ、雨を降らせればいいのにねっ。
 それなら、私が聖女よっ。

 私、雨女だからっ。
 ちなみに、その女は晴れ女よ!」

 麻田リラはいきなり龍美を指差し、言い出した。

「私は雨女っ。
 雨を降らせることができるわっ」

 わっ、とみんなが盛り上がる。

 聖女さまっ!
 聖女さまだ!
と騒ぎ出す。

 あの、私、帰ってもよろしいでしょうか……。