雨の王妃 ~私を押しのけて自分が聖女だと言ったくせに、失敗したら、生贄になると聞いた途端、私が聖女だと言ってきました~

 

 二人の様子を見に来る若い神官に、龍美は、
「あの、この間のやり方では、雨が降っても、どちらが聖女かわからないと思うんですが」
 そう進言してみた。

 聖女がどちらかハッキリさせたいわけではなく。
 ちょっとした時間稼ぎのつもりだった。

「そうだな。
 別の方法を考えよう、時期をずらすとか」
と神官は頷く。

 リラは何事か考えているようだった。