三浦さんと映画館でばったり会ってしまった。
三浦さんは同い年くらいの女の子と一緒にいて、手には私が見た映画と同じパンフレットを持っていた。
「ぐ、偶然ですね……」
橘さんの顔を見れない。
「もしかして同じ映画見てたのかな……?」
「はい」
その時、三浦さんの目が橘さんを見た。
「あ!!翠川さん!!」
橘さんは私達を人通りのない場所に移動させた。
三浦さんと一緒にいた女の子は、そこで帰った。
「翠川さんとまた会えるって思わなかったです!」
三浦さんは橘さんを尊敬の眼差しで見ている。
「……そんな事より、二人は知り合いなの?」
橘さんは戸惑っている。
「はい!出版社のパーティーの時に忘れ物を届けてくれて……あと小説サークルで一緒です」
三浦さん正直に全部言い過ぎ…!!!
逃げたかった。
「あー……そうなんだ」
橘さんからの視線が痛い。
「お二人は知り合いなんですか!?」
「はい……あるキッカケで懇意にさせて頂いてて…….」
その時、橘さんに、強く肩を引き寄せられた。
「俺達は大人な関係だよ」
なんでそんな言い方するの!?
気まずい!!
「神谷さんすごい……翠川さんとプライベートで会える関係。羨ましい」
三浦さんにとって翠川雅人は先輩作家で、三浦さんも憧れているのかな……。
「翠川先生!!俺にも指導して下さい!!」
三浦さんはやる気に満ち溢れている。
「ちょっと、今色々忙しい。あと、君は俺が指導しなくても、俺も周りも認めてるよ」
その言葉、羨ましい……!!
「じゃあ俺達もう行くから、またね」
橘さんは私の腕を強く引っ張って連れて行こうとした。
「また会えるの楽しみにしてます!!あ、神谷さんの小説すごくよかったよ!また他のも見せてね!」
三浦さんは手を振って爽やかに去って行った。
私は逃げたい。
怖い。
「どういう事か説明してもらおうか……」
橘さんの声が地の底のように低い。
そのまま引きずられるようにマンションに帰った。
◇ ◇ ◇
橘さんの部屋で、
私は尋問されている。
「正直に全部詳しく話してもらおうか……」
私は無意識に正座をしていた。
「ただ……偶然なんです全部」
「で?」
「三浦さんが言ったのが全てです」
「前忘れた小説って?」
ヤバい、誤魔化さないと。
「……まさか、あの小説、持って行ってないよな?」
勘づかれている……!!
「あれは俺のための小説だ。誰にも見せてはいけない……。」
目が鋭くて、動けなくなる。
「あれは俺の前でしか見せない美鈴が描かれている。」
いつの間にか、私は床に敷かれていて、橘さんの手が肌に触れていた。
「俺だけの美鈴。他の男に見せたくない」
強引に橘さんは私の服を剥いだ。
体に少しずつ痕をつけていく。
まるで自分のものと証明するかのように。
「でも……あれも私の綴った物語ですよ……」
橘さんに唇を塞がれる。
「俺との物語だろ」
「いえ、あのキャラクター達は私たちではないです」
橘さんはお構いなしに色んな部分に這わせてくる。
何も考えられなくなる。
「サークル……俺がいるのに、なんで」
「色んな人の作品や……創作の悩みや意見とかを共有したかったんです」
乱れる呼吸の中、必死に答えた。
「そうか……それは悪くない。ただ……俺の心はぐちゃぐちゃだよ」
両手を掴まれて、深く本能を揺さぶられた。
「どうすればいいんですか?」
「俺を愛してると言えよ」
言えないってわかってるのに。
でも、もう橘さんも限界なのはわかってる。
ずっと悩んでた。
夢が叶うまでって。
でも私は……この人を愛してしまっている。
不安にさせたくない。
傷つけたくない。
安心させたい。
私ももう限界だ。
その時涙が溢れた。
「美鈴……」
橘さんが我に帰ったように止まった。
「橘さんの事……好きですよ」
──言ってしまった。
言わないと決めてたのに。
言ったら止められないって、この距離が壊れるって恐れてた。
でも、もう遅い。
橘さんは私を優しく包んだ。
「ごめん。言わせてごめん。でも……嬉しい」
橘さんが私を慈しむようにキスをする。
「美鈴。俺の美鈴」
耐えてた苦しみから私も解放されたように想いが溢れてくる。
「好きです……」
私はちゃんと仕事でも小説でも、この気持ちを抑えてやっていけるのか……。
「私ダメになってしまうかもしれません」
「恋をしても、失恋しても、大事な人がこの世からいなくなっても……。書こうと思った時に書けばいい。焦らなくていい。俺が急かした。ごめん」
私達の関係をどう表現すればいいかわからないけど、想いは伝えてしまった。
もう理由はいらない。
私が橘さんを求める事に──
三浦さんは同い年くらいの女の子と一緒にいて、手には私が見た映画と同じパンフレットを持っていた。
「ぐ、偶然ですね……」
橘さんの顔を見れない。
「もしかして同じ映画見てたのかな……?」
「はい」
その時、三浦さんの目が橘さんを見た。
「あ!!翠川さん!!」
橘さんは私達を人通りのない場所に移動させた。
三浦さんと一緒にいた女の子は、そこで帰った。
「翠川さんとまた会えるって思わなかったです!」
三浦さんは橘さんを尊敬の眼差しで見ている。
「……そんな事より、二人は知り合いなの?」
橘さんは戸惑っている。
「はい!出版社のパーティーの時に忘れ物を届けてくれて……あと小説サークルで一緒です」
三浦さん正直に全部言い過ぎ…!!!
逃げたかった。
「あー……そうなんだ」
橘さんからの視線が痛い。
「お二人は知り合いなんですか!?」
「はい……あるキッカケで懇意にさせて頂いてて…….」
その時、橘さんに、強く肩を引き寄せられた。
「俺達は大人な関係だよ」
なんでそんな言い方するの!?
気まずい!!
「神谷さんすごい……翠川さんとプライベートで会える関係。羨ましい」
三浦さんにとって翠川雅人は先輩作家で、三浦さんも憧れているのかな……。
「翠川先生!!俺にも指導して下さい!!」
三浦さんはやる気に満ち溢れている。
「ちょっと、今色々忙しい。あと、君は俺が指導しなくても、俺も周りも認めてるよ」
その言葉、羨ましい……!!
「じゃあ俺達もう行くから、またね」
橘さんは私の腕を強く引っ張って連れて行こうとした。
「また会えるの楽しみにしてます!!あ、神谷さんの小説すごくよかったよ!また他のも見せてね!」
三浦さんは手を振って爽やかに去って行った。
私は逃げたい。
怖い。
「どういう事か説明してもらおうか……」
橘さんの声が地の底のように低い。
そのまま引きずられるようにマンションに帰った。
◇ ◇ ◇
橘さんの部屋で、
私は尋問されている。
「正直に全部詳しく話してもらおうか……」
私は無意識に正座をしていた。
「ただ……偶然なんです全部」
「で?」
「三浦さんが言ったのが全てです」
「前忘れた小説って?」
ヤバい、誤魔化さないと。
「……まさか、あの小説、持って行ってないよな?」
勘づかれている……!!
「あれは俺のための小説だ。誰にも見せてはいけない……。」
目が鋭くて、動けなくなる。
「あれは俺の前でしか見せない美鈴が描かれている。」
いつの間にか、私は床に敷かれていて、橘さんの手が肌に触れていた。
「俺だけの美鈴。他の男に見せたくない」
強引に橘さんは私の服を剥いだ。
体に少しずつ痕をつけていく。
まるで自分のものと証明するかのように。
「でも……あれも私の綴った物語ですよ……」
橘さんに唇を塞がれる。
「俺との物語だろ」
「いえ、あのキャラクター達は私たちではないです」
橘さんはお構いなしに色んな部分に這わせてくる。
何も考えられなくなる。
「サークル……俺がいるのに、なんで」
「色んな人の作品や……創作の悩みや意見とかを共有したかったんです」
乱れる呼吸の中、必死に答えた。
「そうか……それは悪くない。ただ……俺の心はぐちゃぐちゃだよ」
両手を掴まれて、深く本能を揺さぶられた。
「どうすればいいんですか?」
「俺を愛してると言えよ」
言えないってわかってるのに。
でも、もう橘さんも限界なのはわかってる。
ずっと悩んでた。
夢が叶うまでって。
でも私は……この人を愛してしまっている。
不安にさせたくない。
傷つけたくない。
安心させたい。
私ももう限界だ。
その時涙が溢れた。
「美鈴……」
橘さんが我に帰ったように止まった。
「橘さんの事……好きですよ」
──言ってしまった。
言わないと決めてたのに。
言ったら止められないって、この距離が壊れるって恐れてた。
でも、もう遅い。
橘さんは私を優しく包んだ。
「ごめん。言わせてごめん。でも……嬉しい」
橘さんが私を慈しむようにキスをする。
「美鈴。俺の美鈴」
耐えてた苦しみから私も解放されたように想いが溢れてくる。
「好きです……」
私はちゃんと仕事でも小説でも、この気持ちを抑えてやっていけるのか……。
「私ダメになってしまうかもしれません」
「恋をしても、失恋しても、大事な人がこの世からいなくなっても……。書こうと思った時に書けばいい。焦らなくていい。俺が急かした。ごめん」
私達の関係をどう表現すればいいかわからないけど、想いは伝えてしまった。
もう理由はいらない。
私が橘さんを求める事に──



