「君か、神楽桃羽っていうのは」

「は、はいっ!神楽桃羽です……?」



この人、誰……?

夜空みたいな青色の髪と瞳は、私の視線を吸い込んでいく。

……綺麗、だなあ。



「俺は、霧島碧。今日から神楽桃羽……お嬢のボディーガードになった」



へえ、霧島碧くんっていうんだ。かっこいい名前だなあ……ん?

お嬢?ボディーガード……って、何?



「ああ……神楽家と霧島家って、昔から縁があって。それで、俺のじい様とお嬢のじい様が約束をしたらしい。何かあったら、霧島の孫が守るって」



何かあったら……?