お父さんもお母さんも家で働いているから、帰ってきたときに両親がいない、なんてことはない。

いつものように制服から私服に着替えて、お父さんの書斎に入った。



「お父さん、ただいま」

「………………おぉ、帰っていたのか。桃羽」



お父さんは仕事に集中していたようで、私の声に反応するまでに少し時間がかかった。



「桃羽、おかえりなさい。もうすぐ夜ご飯だから、食堂に行ってね」



あ、今日はお母さんもいたんだ……!

お母さんは、お父さんの仕事のお手伝いをしているみたい。

私は詳しくは知らないけどね。

本当に、自慢のお母さんとお父さんだよ……!



「は〜い」